すでに複数のウェブサイトでニュースになっていますが、2020年までのIntel NUCのロードマップが漏洩し、PCEVA.com.cnに掲載されました。
2016年にNUC6i7KYKがリリースされて以来、Intel NUCシリーズのトップモデルには4コア/8スレッドのCPUが搭載されてきましたが、近年のコンシューマー市場向けCPUの多コア化の例に漏れず、2019年末には8コア/16スレッドのCPUを搭載したNUCが登場するようです。
Mac miniの天下はわずか1年、乙。
Core i7搭載モデルのロードマップ
まず、スタンダードNUCのトップモデルNUC8i7BEHの後継モデルNUC9i7FNH "Frost Canyon"は、2019年第3四半期に登場するようです。現時点ではコア数スレッド数ともに未定であるComet Lake-Uシリーズのi7が搭載されています。
また、ゲーミングNUC8i7HVK / HNKの後継モデル NUC9i9QNX / 9i7QNX "Ghost Canyon X"は、2019年末から2020年第1四半期にかけて登場するようです。現行モデルのNUC8i7HVK / HNKは、AMD Vega Mを搭載したCPUを搭載し話題になりましたが、次期モデルは、9i9QNXが8コア16スレッドのCoffee Lake-H Refresh i9、9i7QNXが6コア12スレッドのi7をそれぞれ搭載するようで期待できます。
多コアCPUは排熱問題がつきものですが、Coffee Lake-H RefreshはTDP45Wに抑えられており、TDP100Wのi7-8809Gを搭載するNUC8i7HVKで排熱がよくコントロールされていることを踏まえると、それほど懸念する必要はなさそうです。
source: PCEVA.com.cn
NUC9i9QNX / 9i7QNXの面白いところは、外部GPU用にPCIe x16スロットを備えている点です。AsRock Deskmini GTX/RXのようにノートPC向けのビデオ拡張インターフェイス「MXM」ではなく「PCIe x16」スロットと記載されているので、デスクトップ用グラフィックカードが搭載できることになります。
となると、もはや「NUC」と言えないサイズの筐体になるのかもしれません。FanlessTechでは5リットル容量の筐体画像が紹介されています。
(参考)EXCLUSIVE: Intel Ghost Canyon NUC first look ― FanlessTech
5リットルサイズなら、Dan CasesのMini-ITX用コンパクトケース"A4-SFX"を使って組むことを選択するユーザーもいそう。
Core i5搭載モデルのロードマップ
続いてi5搭載モデルのロードマップ。
基本的にi7搭載モデルと同時期にi5/i3を搭載したスタンダードNUC "NUC9i5FNH/K"と"NUC9i3FNH/K"がリリースされます。また、次期モデルからゲーミングNUCにもCore i5搭載モデルが準備されるようで、4コア8スレッドのCoffee Lake-H Refresh i5を搭載したNUC9i5QNX "Ghost Canyon X"が2020年第1四半期にリリースされます。
source: PCEVA.com.cn
i5モデルのラインナップでi7モデルと異なる点は、dGPUにRadeon540Xを搭載するモデルNUC8i5INHJ "Islay Canyon"が2019年第1~2四半期にリリースされること。
現在販売されているNUC8i3CYSM/N "Crimson Canyon"(Cannon Lake Core i3-8121U+Radeon540)のi5版モデルなのか後継モデルなのかは不明ですが、NUC8i3CYSM/Nの搭載メモリがLPDDR4-2400であるのに対して、NUC8i5INHJは1世代前のLPDDR3-1866を搭載するなど謎が多いモデルとなっています。
※最下段になぜか掲載されている2015年モデルNUC5i3RYHS/HSN"Rock Canyon Refresh”はNUC8i3CYSM/N "Crimson Canyon"の誤記掲載だとみられますので、LPDDR3もLPDDR4の誤記掲載かもしれません。
まとめ
一時はIntelが開発を縮小するかもしれないと噂になったIntel NUCシリーズが充実していくようで何より。
特にゲーミングNUCのハイパフォーマンス化は顕著で、いまから楽しみです。
でも、NUCにeGPUを接続するために買った”Razer Core X”が無駄になりそうでややショック。
”Raze Core X"の外箱残しておいて良かったよ…